毒のある植物を間違って食べてしまい中毒になってしまったというニュースをたびたび目にします。意外に身近にある毒のある植物を調べてみました。
チョウセンアサガオ
アサガオとついていて一見無害そうなチョウセンアサガオ。見た目はきれいなアサガオに似た花で、毒々しい色をしているわけではなく毒があるとは思えません。園芸用にダチュラという名前で出回っているそうです。
ヒオスチアミン、スコポラミンなどアルカロイドが含まれており、毒性はかなり強力。スコポラミンって自白剤として使われるものじゃ…。おそろしい。
中毒の例としては、チョウセンアサガオの根をごぼうと間違えて調理して食べてしまったり、つぼみをオクラと間違えて食べてしまった事故が発生しています。
チョウセンアサガオ属のシロバナヨウシュチョウセンアサガオ(白花洋種朝鮮朝顔)や花を下向きに咲かせるキダチチョウセンアサガオ属にも同様に毒性があるので要注意!
キダチチョウセンアサガオ属の花はエンジェルス・トランペットやダチュラという名前で売られていることも。エンジェルス・トランペットという名前は花の形ぴったり。
ダチュラやチョウセンアサガオの毒は犯罪ドラマには多く登場する気がしますが、園芸用に出回っているとはおそろしいですね。 現実では悪用してほしくないものです。
チョウセンアサガオの花言葉は「愛敬」「偽りの魅力」 「変装」 「恐怖」 「陶酔」 「あなたを酔わせる 」など。陶酔や恐怖、偽りの魅力というのがなんとも毒性のある花の花言葉ですね。
ヒガンバナ
よく墓地のまわりなどに植えられているヒガンバナ。赤い独特の花が印象的な花ですが、毒性があり、とくにゆり根のようになっている鱗茎に多くの毒が含まれています。ヒガンバナの鱗茎は毒抜きすれば、食べられるようですが、手間暇と時間がかかるようです。
毒抜きしてあっても食べるのはちょっとこわいですが、飢饉のときに食べられていたそうです。
墓地のまわりに植えられているのは、地中の生き物のもぐらなどから土葬した遺体を守るため。
ヒガンバナの花言葉は「情熱」 「独立」など。
スイセン
/p>透き通った白さと鮮やかな黄色が特徴的なスイセン。ヒガンバナ科でこちらも毒があり、リコリンなどのアルカロイドが含まれています。スイセンの葉をニラと間違えたり、 ゆり根のようになっている鱗茎を玉ねぎと間違えて食べてしまい中毒になった例が。
スイセンの葉とニラの違いは、ニラは独特のにおいがしますが、スイセンの葉は無臭です。スイセンの花が咲いていないと確かにニラに似ているかも。
スイセンの花言葉は「うぬぼれ」「自己愛」「神秘」「尊重」。
学名である「Narcissus(ナルシサス)」は、ギリシャ神話の物語の中に出てくるナルシストの語源になった美少年ナルキッソスからとったそうです。だから、花言葉に「うぬぼれ」「自己愛」があるんですね。
キョウチクトウ(夾竹桃)
葉が竹に、花が桃に似ていることから名づけられた夾竹桃。強い植物で、街路樹としてよく植えられています。
かなり強い毒性があり、木を燃やした煙にまで毒が含まれ、吸い込むと危険が。
キョウチクトウの枝を箸にして食べて、中毒になったり、フランスではキョウチクトウの枝を串として使い、死亡した例もあるそうです。
直接キョウチクトウを食べたわけでもないのに、死亡例まで…。キョウチクトウの毒はあなどれませんね。
キョウチクトウの花言葉は 「注意」「危険」「用心」。毒性の強いキョウチクトウにぴったりの花言葉。
スズラン
白くて、小さなかわいらしい花を咲かせるスズランにも毒が…。青酸カリの15倍もの毒性があり、花粉にも毒が含まれているそう。スズランをさしておいた花瓶の水を飲んでしまい亡くなったケースもあるほど。
行者ニンニクと葉の形が似ているため、山菜採りの際に間違って食べてしまう事故も。行者ニンニクはねぎのようなにおいがしますが、スズランは無臭です。
スズランの花言葉は「再び幸せが訪れる」「純粋」「純潔」「謙遜」。
間違えて食べたりしないように、観賞用に育てる場合は食用の植物とは違う場所で育てるほうが安心です。 そして、ペットが食べてしまわないようにも注意。
山菜採りのときは、知識のある詳しい人に確かめてから、食べましょう。